大人のぬり絵とは?特徴と効果
大人のぬり絵とは
これまで、「ぬり絵」というと小さな子どもが楽しむものでした。
認知症の予防やリハビリに効果があるとされてからは高齢者施設などで活用されることもありましたが、一般的に普通に絵を描くより気軽で簡単なものというイメージです。
しかし2010年頃から大きなブームになった「大人のぬり絵」は少しちがいます。
子どものぬり絵と大人のぬり絵の違い
子どものぬり絵はモチーフが大きい
子どものぬり絵は、キャラクターや動物・お花・乗り物・四季の行事など、生活に身近で、男の子・女の子それぞれに人気のあるモチーフが一般的です。
メインとなるモチーフが中央に大きく描かれている事が多く、線はそれほど細かくなく、色鉛筆やクレヨンでぬれるぬり絵が多いです。
数分~数十分で完成することが多いでしょう。
大人のぬり絵は線が細かい
一方、大人のぬり絵はクレヨンではぬれないほど線の細かなものが多く、色鉛筆を使うのが一般的です。
動物と自然など複数のモチーフを組み合わせたり、模様の中に模様が合ったり、線画の段階でアートとして魅力のあるものが多いです。
完成までに数時間~数日かかるものが多いです。
また、認知症の予防や、ぐっすり眠れる、自律神経を整えるなど、心身への効果をうたったぬり絵が多いのも大人のぬり絵の特徴です。
大人のぬり絵のはじまり
実はブームになるより前から、大人向けのぬり絵はありました。しかしそれはリハビリやレクレーションを目的としたものが多く、一部の分野で取り組まれていました。
ブームのきっかけは、海外で流行った「コロリアージュ(Coloriage)」と呼ばれる緻密で繊細な大人向けのぬり絵です。
とても細かな絵柄のぬり絵を何時間も、時には何日もかけて完成させるという、これまでのぬり絵とは一線を画するものです。
ぬり絵が完成したときの達成感も高く、瞑想のようなセラピー効果もあり、繊密とはいえ一から絵を描くよりは気軽に取り組めるということから大きなブームとなり、日本にも上陸したのがはじまりです。
カメラ付きのスマホの普及と、インスタグラムなどのSNSが流行し、誰でも簡単に自分の作品を発表できる時代になったのも、大人のぬり絵ブームの大きな要因だと考えられます。
コロリアージュと大人のぬり絵の違い
コロリアージュ(Coloriage)とはフランス語で「着色」という意味です。
フランスで流行ったコロリアージュは緻密で繊細な絵柄が特徴で、海外ではその流れを組み、大判で線の細かなぬり絵が流行っています。
日本で流行っている大人のぬり絵はコロリアージュを日本風にアレンジしたのものです。
日本では、それほど緻密ではなく、デザイン性やキャラクター性の高いもの、ストーリーやセラピー効果のあるものが人気です。
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